「惑星」が奏でる音楽 ~ケプラーの考察より~ [音楽理論]
「惑星」といっても、あの「ジュピター」が入っているホルスト作曲のものではありません。
先日、冥王星が惑星の資格(?)取り消しとなりましたが、あの、水、金、地、火、木、土、天、海の惑星です。(やっぱり、冥がないと語呂が悪いなぁ・・・・)
最近、高校で地学をやらなくなったということで、ケプラーといっても、誰?と思う人も多いと思います。
その地学の中に、天文学が入っていて、ケプラーの法則やら、対数計算やらを習ったものでした。
私は高校時代、国公立大を目指している人たちの中になぜか入っていたので、地学、化学、物理、生物ぜ~んぶやらされました。
もち、化学、物理は実験までついていて、ほとんどの時間、立たされてましたね~(^_^;)
おかげで足は強く、たくましくなりましたが・・・・
で、時々地学なんて知らない、という人をつかまえては「モホロビチッチ不連続面、知ってる?」とか、「ケプラーの法則知ってる?」とか言って、優越感にひたっているのですが (立たされてたくせに・・)
ヨハネス・ケプラー(1571~1630)は、ドイツの天文学者、数学者で、いわゆるケプラーの法則(1,2,3とある)で有名です。
彼は「新天文学」 「宇宙の神秘」 「世界の調和」などの本を書き残しましたが、今日のテーマは「世界の調和」の中で述べられている、「惑星が奏でる音楽」についてです。
当時、大学で学ばなければならない学問として、リベラルアーツ(自由7科)というものがありました。
今の大学の履修科目から考えると意外なのですが、当時は修辞学とか文法、算術、幾何学などと同じく音楽が必修科目になっていました。
音楽と言っても現代に当てはめると、音響学に近いものであったようです。
ケプラーは 「すべての惑星軌道は楕円である。」 「惑星の公転周期の2乗は平均軌道半径の3乗に比例する。」等の、ケプラーの法則を発見しましたが、これらの中に、美しい関係を見出していたようです。
彼は著書「世界の調和」で、その天上の美しい関係を、音楽で表現しようと試みました。
つまり、惑星たちの太陽からの角速度の比を音に置き換え、おそらく宇宙で惑星が奏でているであろう音を創造したのです。
たとえば、木星の最小・最大角速度の比は、5:6。 これを音程にあてはめると、ちょうど短3度の比になるわけです。 (短3度とはラとドなどの音程)
そういう風に各惑星の速度比を音程に置き換えていくなかで、全惑星が一直線に並ぶときには、多重和音が奏でられることになり、これが神による天地創造の瞬間ではなかったか?という推論に達するのでした。
ケプラーは自己の研究を進める中で、実際には聞こえないが、おそらく神には聞こえているであろう宇宙の美しい音楽に、思いを馳せていたのですね・・・。
おお、なんとロマンチックな
こういうことを授業のなかで教えてくれてたら、私も地学の時間ずーっと立たされている、なんてなことはなかったんじゃない??でしょうか・・・
で、ケプラーが聞いた惑星の音楽を楽譜にしてみました。
実際はとても古い記譜法で書かれているので、今の記譜に直してあります。
* 水星
* 金星
* 地球
* 火星
* 木星
* 土星
* 月
注: フェルマータはここでは2倍のばしてください
当時はまだ、天王星、海王星は発見されてなかったのでしょう。 そのかわり、月がはいっています。
ひとつひとつを、音やテンポを考えて弾いてみると、けっこう神秘的な感じで面白いと思います。
しかし、これが同時になるとどうかなあ~
やかましいだけだと思いますが・・・・(^_^;)
ともあれ、秋の夜長、星空をながめながらこんなことを考えていた偉大な、というかロマンティックな天文学者がいた、ということに思いを馳せてもいいんじゃないでしょうか
調の意味について 補足 [音楽理論]
おかげさまで全調踏破いたしましたが、今日は不十分だったところや、後になってわかったことなどを補足したいと思います。
そもそも調に意味というか、性格づけで有名なのは、バロック時代のマッテゾンという作曲家で、彼の「新設のオーケストラ」という著書のなかで調性格論が述べられています。
しかし、彼もまたいろいろなところから引用をしてきているらしく、はっきりとこれだ!というような原典みたいなものは、見つかりませんでした。 しかも、マッテゾン説に異論を唱えている学者もいて、これは相当やっかいな感じです。
おそらく各地で伝承されてきたものなどがあり、それを集めてきたのではないでしょうか?
今は、そう推測するしかないと思います。
インドのラーガ(音階)なんかも何百種類とあるのに、その一つ一つに意味があって、もお、ややこしいことこのうえない、というくらいですから、西洋の音階にそれがあっても不思議ではないと思います。
それから、調べていく中で、つきあたった問題の一つに、ピッチの問題がありました。
現在私たちが演奏している楽器は、1点イ音(つまり真ん中のラ)が約440Hzに調律されており、この楽器でさまざまな調を演奏しているわけですが。
(約440Hzと言った理由は、最近のオーケストラでは442とか、445とか、少しづつ高くチューニングされるのが主流になっているからで、 その方が輝かしい響きになるからです。)
このグローバルスタンダードの440Hzは、1939年、ロンドンで行われた国際会議で定められたもので、それ以前はもっと低いピッチだったのです。
たとえば日本では1948年に世界標準440Hzに改められるまでは、ラ=435Hzを使っていました。 同様に各国それぞれバラバラのピッチでやってたらしいので、世界標準が必要とされ決められたのでしょう。
ですから、バッハや、ヘンデルや、モーツァルトが演奏し、作曲していたピッチは、今私たちが演奏しているピッチとは、違っているということなのです。
バロック時代はラ=440Hzは一般的ではなく、ドイツのパイプオルガンは465Hz(コアトーン)、木管楽器とチェンバロは415Hz(カマートーン)、ヘンデルなどが使っていたフレンチピッチでは392Hz(ティーフカマートーン)と、まあさまざまなピッチが使われていました。
465Hz・・・440より、約半音高い
415Hz・・・440より、約半音低い
392Hz・・・440より、約全音低い
ということになり、それぞれハ長調を弾くと、変ニ長調、ロ長調、変ロ長調に聞こえることになってしまいます。
それじゃ、その時代のマッテゾンの調性格論なんて、現代には無意味じゃん、と言いたいところですが、
作曲家は本歌取りじゃないけど、必ず自分より以前の作曲家の影響を受けて曲を作るものですから、やっぱりマッテゾンの考えはピッチが変わっても伝統として継承されているんじゃないでしょうかね。(と、無理やり解決)
たとえば、「英雄の調」とか、「死を表現する調」とかありましたよね。
でも、現代の楽器でピッチで演奏される自分の曲を聴いたら、モーツァルトや、バッハは何て言うでしょう。
「違う、違う、そんなんじゃないよ」って言うでしょうか。 それとも 「ピッチが違っても、いいね~、名曲じゃない」っていうでしょうか。
後者であってほしいですね、これだけの長い時間、人々の心を慰め、癒し続けてきた名曲ですもの。
ところで、最近では当時のままの楽器とピッチで再現、演奏されているCDがたくさん出ていますが、これが聞けない人たちがいます。
所謂 「絶対音感」の持ち主で、融通のきかないタイプの人です。
私の生徒にもいますし、講師仲間の先輩、同輩、後輩のなかではむしろ「絶対音感」が当たり前で、私のような「相対音感」は珍しい部類なのですが。
特にラ=440Hzで訓練された「絶対音感」は、オーケストラに入れない、古楽は聞けない、民謡とか、民族音楽は音痴に聞こえる、442Hzに調律されただけで眩暈がする、吐き気がする、移調奏ができない、ともうさんざんです。
(ふっふっふ、昔いじめられたので、仕返しをしています)
こんなんでも「絶対音感」をつけたいんでしょうか? 「絶対音感」をつける教室は結構流行っていて、通信教育まであるそうですが。
それに「絶対音感」があっても音楽性や、表現力とは関係ないよ、ヘタクソな人いっぱい見たもん(聴音のテストの時は役に立ちますが)
近い将来、ラ=442とか5になったら、どうするんでしょう。 古楽の典雅な響きを聞けないのも、可哀想ですね。
と、ひとしきり復讐は終わったのですが、えと、なんでしたっけ?
年取るといかんわ、話は脇道にそれるわ、しかも長いわ、本題忘れるわ・・
あ、そうそう、それでその後わかったことですが、
イ長調・・・・情熱的なことを表現
だそうです。
また、詳しいことがわかったら、その都度補足したいと思います。
あ~、これで心おきなくジャイアント・ステップにいけそう~
←マッテゾン作曲のソナタが入っています。
ト短調です、絶望に打ちひしがれる調でしたね。
「後期バロックの室内楽曲集」
調の意味について その⑨ [音楽理論]
いよいよロ長調、ロ短調です。これで全調網羅しましたね。
(調べきれないことも多かったけど・・・また補足します。)
ロ長調 (Bmaj, H-dur)
ロ長調は、「重々しい、宗教的な」というような意味を持っています。
ピアノを弾く人から見ると、この調は指の長さと鍵盤の白鍵、黒鍵が合っているので、弾きやすい調だということができます。
が、♯が5つもついているので、たいがいびびる、というか、あんまし弾きたくない調なんです。
特に、ジャズ系統で管楽器とアンサンブルする機会の多い人なんかは、嫌がります。 私も、フラット系のほうがラクです。
実際はほとんど黒鍵なので、割り切れば弾きやすいんですけど・・(^_^;)
という訳なのか、どうなのかは知りませんが、ロ長調はあまり曲の主調として使われることは少なく、むしろロ短調の同主調、あるいはホ長調の属調として用いられることの方が多いようです。
ロ長調の名曲は、やはりちょっと少なくて、 ベートーベン「幻想曲」 ヴェルディ「リゴレットの女心の歌」 くらいでした。
← これは、何ですか、ちょいワルおやぢ必携ですか? レオンとニキータって、あんた!?(~_~;)
ただ、オペラのアリア入門としては、いいかもしれません。 (すばやい立ち直り)
私の大好きなホセ・カレーラスも入っていますし、「女心の歌」は、今をときめくアラーニャが歌っています。
「ちょいモテ オペラ・エレガンテ」 タイトルが泣かせるわ~
ロ短調 ( Bm, H-moll)
ついに、ロ短調にやってきました! あ~、ここまでくると感慨深いものが・・・(ちょっと遠い目) ← 大げさ~
ロ短調は、 「宗教的で清楚、受難、メランコリック」などを表現する、といわれています。
しかしこれ以外に、「奇異で不快、不吉」などの意味もあり、修道院や僧院では、そのためこの調を排除していた、ともいいます。
上記の意味から、「死を考えるにふさわしい調」という意見もあり、名曲もそういったものが出てきました。
ロ短調の名曲は 、シューベルト「未完成」 バッハ 「ロ短調ミサ」 チャイコフスキー「悲愴」 などです。
「未完成」なんかは、シューベルトの死によって、永遠に未完成になってしまったのですから、それを予感してこの調を選んだのかしら?などと、ちょっと考えてしまいました。
子供の頃、「世界の偉人」みたいな伝記で、
音楽家の生涯を読むと、たいていビンボーで
ビョーキで悲惨だった。(ーー;)
こうはなりたくない、と思ったけど・・・
シューベルト 交響曲第5番&8番「未完成」
調の意味について その⑧ [音楽理論]
こんにちは、今日は変ロ長調からでしたね。 そろそろ終わりなので、ここでもうひと頑張りしょう。
変ロ長調 (B♭maj , B-dur)
この調は、「愛、元気さ、ユーモラス」などを表現するといわれています。
特にモーツァルトがこの調で愛の歌をたくさん書いています。 また、管楽器の調でもあります。 というのは、クラリネットやトランペットなどは、もともとこのB♭にチューニングされていますので、当然演奏しやすい調になるのです。 ですから、吹奏楽では頻繁に出てくる調、といえるでしょう。
それと、別名「ファゴットの調」ともいわれ、ファゴットのための曲もたくさん書かれています。
変ロ長調の名曲は、 バッハ 「ブランデンブルグ6番」 ハイドン 「協奏交響曲」(ファゴットを含む) モーツァルト 「ファゴット協奏曲」 などなど。
ドンのコラボレーションでございます。
お値段もお手ごろで、驚いてしまいましたわ。
変ロ短調 (B♭m, B-moll)
変ロ短調は、「限りない暗さ、高貴さ」を表す調とされています。
確かに、やや神経質な線の細い響きで、ショパンがこの調で「葬送」を書いたのも、一理ある、と思われます。
平行調であるD♭同様、ロマン派に好まれた調でもあります。
しかし、変ロ短調は♭が5つもついているので、譜面を見ただけでイヤになりそうで、そのせいか、名曲もあまり数がありません。
変ロ短調の名曲は、 ショパン 「葬送」 チャイコフスキー「ピアノ協奏曲1番」などでした。
カラヤンにリヒテルという、夢の競演
今や、天国に行かないと生は聞けません
調の意味について その⑦ [音楽理論]
一週間ぶりとなりました。 昼間のアップとなると、曜日が限られてしまうので・・・・。(^_^;)
イ長調 (Amaj, Adur)
前回書き忘れてしまったので、ちゃんと書いておきたいのですが、残念ですがこの調に関しても、情報が得られませんでした。
平行調であるイ短調が「慰めのない孤独」を表現する調、とするならば、その逆と考えると、明るく、楽しい、(あ~なんてつまらない表現なんだろう)調なのでしょうか?
イ長調の名曲で特に目に付くことといったら、モーツァルトがたくさんクラリネットの曲を書いているということでしょう。
確かに、クラリネットには普通使われるB♭(クラシックてきにはB(べー)にチューニングされているものの他に、A管(アー管)といわれるチューニングのものがあります。
A管でドレミファ~と吹くと、イ長調の音階が鳴る、ということですね。
B管よりも、やや軽く、明るい音がするようです。
そのせいもあるのか、イ長調は「クラリネットの調」といわれることがあり、この音域で美しく響くようです。
モーツァルトの書くイ長調の曲は、本当に美しいメロディの宝庫であるともいわれています。
イ長調の名曲は、 モーツァルト 「クラリネット協奏曲」 「クラリネット五重奏曲」 シューベルト「ピアノ五重奏曲 鱒 」 ベートーベン 「バイオリンソナタ クロイツェル」 などです。
あ~、それから、日本人なら誰もが知っている、あの夏休みの定番の名曲がありました!
「ラジオ体操第2」 なんと 團 伊玖磨 作曲でした。
でも、「第一」に比べて第二は、あの出だしの体操がなんともかっこ悪くて、とてもイヤだった・・・・ なんで、こんなかっこ悪いことしなきゃなんないんだ、あれは、年頃の娘には、ほとんど虐待ですよ。
娘だけじゃありません。 うちの息子が小2のとき、学校から帰ってきて「今日、運動会の練習で、とても恥ずかしいことをした。」と言うんですね。
「何をしたの?」と聞いてみると、ラジオ体操第二 をやらされた、と言ったんです。
その後、「あんな恥ずかしいことするんなら、もう学校に行かない!」とむずがる子をなだめながら、「まだやってんのか~」という懐かしい思いと、かっこ悪いのに、という思いがこみあげて、困るやら、おかしいやら
でも、曲はよくできているんでしょうね。 (^_^;)
← なんと、ありました、ありました。 さすがアマゾ ンですね~
号令つきと、なしのバージョンがあります。
レビューもいっぱいあって、絶賛の嵐です
(曲ではなく、体操の効果についての・・・)
これで、肩こり解消だ
調の意味について その⑥ [音楽理論]
夜に記事をアップすると、ほぼ100%エラーになって消えてしまうことがわかりましたので、これからお昼に更新することにします。
そうなると、できる日が限られてくるのですが、仕方ない・・・
ぶつくさ言ってないで、始めましょう。 今日は変イからですね。
変イ長調 ( A♭maj, As dur)
この調についても、情報がありませんでした。
で、所謂名曲といわれるものを集めてみると、
ショパン 「ポロネーズ 幻想、英雄」 「エオリアンハープ」 などなど。 ベートーベン 「ピアノソナタ12番、31番」、悲愴の2楽章」 リスト 「愛の夢 3番」 シューマン 「ホルンとピアノのためのアダージョとアレグロ」
これを見てもわかるように、ピアノ曲が非常に多いことがわかります。
特にショパンは上記以外にも、この調で書いているピアノ曲がたくさんあり、よほどお気に入りの調だったのではないか、と思われます。
ひとつには、変イ長調はピアノでは黒鍵を弾くことが多いので、D♭やG♭のところでも書いたように、てこの原理が働き、やわらかい音が得られる、ということがあげられるでしょう。
また、人によっては「霞がかかったようなぬくもりのある音がする調」とも言います。
いずれにしても、ピアノの音が美しく聞こえる調のようです。
現在の調律では、そうでもないのかもしれませんが、古典的な調律法を用いると、もしかしたらどの調も、もっとはっきりと違いがわかるのかもしれませんね。
← 今、ショパン弾きといったら、ユンディ・リーとか
になるんでしょうか? これは巨匠 ルービン
シュタインの堂々たる演奏です。
ショパン「ポロネーズ全曲」 ジャケットの写真、若くみえるけど・・
変イ短調、嬰ト短調 ( A♭m, G♯m)
表記を変イにしようか、嬰トにしようか、迷ったのですが、両方書きました。変イにすると、♭が7個になってしまい、あんまり現実にはお目にかからない感じですので。(^_^;)
この調も、お察しの通り、情報がないばかりか、名曲も少ない調です。
変イ短調だと、ベートーベン「ピアノソナタ 葬送の3楽章」 ベルディ 「イル・トロバトーレ」の「ミゼレーレ」
嬰ト短調だと、リスト 「ラ・カンパネラ」 くらいでした。
特に、変イは滅多に書かれない調だと言えます。(ーー;)
同じことですが、嬰トになると、「短調の中では、最もきらびやかに聞こえる」という意見もあります。 が、曲が少ないので、比較しにくいですね・・・
← 「ラ・カンパネラ」といえば、もうこれしかないでしょ
う。(^^♪ フジコさん、ものすごいミスタッチをして
も「いいのよ、人間だから間違いもあるのよ」と
居直れるところは、流石です。
イ短調 ( Am, Amoll)
わ~い、やっと情報のあるイ短調にやってきました。(*^。^*)
イ短調は 「慰めのない孤独」 を表します。
おそらく、ほとんどの方が人生で初めて演奏する短調が、これではないでしょうか? あ、ピアノだけかな?・・ ギターとかだったら、Emの方が易しいのかしら? (・・?
で、名曲ですが、あります、あります。
ベートーベン 「エリーゼのために」 ショパン「木枯らし」 グリーク 「ピアノ協奏曲」 マーラー「大地のうた」 「悲劇的」 などなどなど・・。
いっぱいあるので、後は自力で探してください。
でもか、というくらい入っていて、この値段は
安いのではないでしょうか?もち、「エリーゼ
のために」も入ってますよ~(^^♪
「ベストピアノ100」
ここで、えらいことに気づきました。! イ長調書くの、忘れてました・・・
仕方がないので、この次ね。 お楽しみに。
調の意味について その⑤ [音楽理論]
今日もサクサクなので、頑張って早く12調を仕上げたいです。 この後、ジャイアント・ステップと、ケプラーが考えた惑星が奏でる音について、書きたいので。 (勝手に予定を立てていますが、自分のブログなので悪しからず。)
今日はF♯mからですか。
嬰へ短調 ( F♯m, Fis dur,)
この調に関しても、帰納的手法を使うしかないようです。
この調で書かれている名曲は、 ハイドン「告別」 ブラームス「ハンガリー舞曲5番」(ただしピアノ連弾版のみで、管弦楽ではト短調) ラフマニノフ「ピアノ協奏曲1番」
といったところで、ほとんど曲がありませんでしたが、ちょっと激情的な曲が多いかな?っといったところでしょうか。
ハイドンの「告別」ですが、彼はエステルハージ侯爵家のおかかえ楽長で、毎朝、殿様に拝謁、舞踏会の内容、来られるお客様の好み、殿のご機嫌の良し悪しなどを考慮して、ふさわしい曲を作曲、そしてオーケストラにレッスン、本番といった忙しい日々を送っておりました。
仕えていた侯爵は「豪奢侯」といわれるほどの贅沢好き。 ベルサイユ宮殿を模して、エステルハーザという夏の宮殿を建て(今のハンガリーにあった)そこへ拠点を移し、毎日のように宴会(?)やオペラを催します。
楽団員たちも、それまでいたアイゼンシュタットを離れ、エステルハーザに移りますが、ホームシックでアイゼンシュタットに帰りたい楽団員が出てきました。
そこで中間管理職のハイドンは、一計を案じます。
殿様に直訴するわけにはいかなかったので、オーケストラが自分のパートを演奏し終わると、立ててあるロウソクを吹き消して退場する、そして一人、また一人といなくなり、曲が終わる頃には真っ暗で誰もいない・・・。 という演出をして、豪奢候に楽団員の気持ちを伝えた、というあまりにも有名なエピソードがあります。
それで、侯爵はわかったんだろうか?という疑問は残りますが。
値段を見てびっくり!
な~んと 1050円 の廉価版
キムタク夫人の歌もF♯mが多いそうです。
ト長調 ( Gmaj, G dur)
わ~い、ト長調までやってきました。 あと少しですね。
ト長調は 「単純に楽しいこと、和やかな田舎の人、誠実、軽快、ユーモラス、男性的」 を表すそうです。
ト長調の名曲は バッハ「ブランデンブルグ3・4番」 ハイドン「驚愕」 「軍隊」などなど。
先ほどF♯mで触れましたが、実はト長調は「ハイドンの調」ともいわれています。 また、フルートの調とも。
段は 1050円。 お値打ちかも~。 近頃はいい演
奏が安く聴けて、ありがたいです。
バッハ 「ブランデンブルグ協奏曲」
ト短調は 「絶望に打ちひしがれた悲しみ」を表し、モーツァルトでは「死を予感させる」調である、と言われています。
名曲ですが、モーツァルト 「交響曲25・40」 チャイコフスキー「冬の日の幻想」 タルティーニ「悪魔のトリル」などがあります。
この「悪魔のトリル」ですが、悪魔だからニ短調じゃないか?と思ってたら、ト短調でした。
タルティーニの夢の中で悪魔が弾いていた曲を写し取った、といわれる超難曲ですが。 悪魔がなんで、絶望に打ちひしがれているかというと、
キリスト教的地獄と、仏教的地獄の違いを知らないと、これはわからないですね。 私たち日本人が理解しているのは仏教的な地獄で、改心すればご赦免があって、出てこられる地獄なんです。(あ~、ありがたい!)
けれども西洋的な地獄というのは、いったん堕ちると未来永劫、絶対に出てこられない、恐ろしいところなんだそうです。
そりゃ、絶望的になるだろ、悪魔だって。 どんなに反省したって、許してもらえないんだから・・・・。
それに悪魔っていうくらいだから、積極的に悪いことしてるだろうから、ちょっとくらい反省しても、まー、ムリだろ、絶望的ですね、出てくるの。
打ちひしがれても無理はない。 というわけで、悪魔のニ短調じゃなくて、絶望のト短調になったんじゃないですかね?(^_^;)
このバイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」はあまりにも難しいので、タルティーニには指が6本あったから、やすやすと弾けたのだ、という伝説まで生まれました。
どんな曲かな~?って思っている、そこのお兄さん、お姉さん。
ふっふっふ。い~いところがありますぜ。( ..)φメモメモ
ここで、聞けます。 昔の録音なので著作権はとっくに切れているみたいです。
http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=30 ← ゲルハルト・タシュナー演奏
いや~、こんなのがタダで聞けるなんて、い~い時代になりました
ありがたい、ありがたい。
調の意味について その④ [音楽理論]
こんにちは。 今日はお昼に時間ができたので、ブログの更新をしているのですが、ま~なんてサクサクなんでしょう うれしくて、涙が出そう です。
では、今日も張り切ってまいりましょう。 その③がホ短調だけで、異常に短かったので、この調子でいくと、今年中に「ジャイアント・ステップ」にたどり着けないかも・・・。 いやいや、頑張ろう、一日一調だ!(だから、それだとだめなんだって・・・・)
ヘ長調 (Fmaj, Fdur)
へ長調は、「純粋で優しい心を持つ人」を表します。 それは、しばしば「農民的なもの、明るい素朴さ」をイメージさせるらしく、名曲もそういったものが多いようです。
ヘ長調の名曲は、 ビバルディ「秋」 バッハ「ブランデンブルグ1.2番」 モーツァルト「オーボエ四重奏曲」 ベートーベン「田園」 シューマン「楽しき農夫」 など。
「楽しき農夫」なんて、まんまですよね。
それから、ヘ長調はオーボエの調ともいわれています。 モーツアルトの「オーボエ四重奏曲」はもちろんですが、ブランデンブルグ1・2番にもオーボエが登場します。 こういうことを知ると、あのオーボエのなんともいえない音は、純粋で優しい農夫を表現するのに最適、と思えてくるから、面白いですね。
ベートーベン「田園」です。のどかな感じ。
ヘ短調 ( Fm, Fmoll)
この調は「内面の苦しみ、悲しみ」を表現する、といわれていますが、確証が取れませんでした。
また、「最も暗く演奏しにくい調」なので、所謂名曲が少ない、ともいわれています。 「演奏しにくい」というのは、弦楽器に関してなのでしょうか?
バイオリン弾ける人、おせ~て~!むつかし~の?
あ、すみません、取り乱しました。 (これはニ短調でしたよね。)
で、ヘ短調の名曲は、 ビバルディ 「冬」 ショパン「ピアノ協奏曲2番」くらいでした。 う~ん、やっぱり暗いかな。
で、ちょっと目先を変えてジャズではどうだろう、(管楽器はフラットがついている曲の方が演奏しやすいので) と思って、さっき1001(センイチ)と360(サブロク)を繰ってみました。
ありましたよ~、名曲 「ジャンゴ」 に 「Moanin'」 に 「You don't know what love is」。
でも、やっぱり暗い・・・・。 そういう調なのでしょうかね。
(注) 1001とか、360というのは、著作権無視の楽譜のブートレッグみたいなものです。 それぞれ1001曲、360曲入っているのでそう呼ばれています。著作権無視なので、良い子は使わないでね、ジャスラックに怒られます。
← ビバルディの「四季」といえば、イ・ムジチ楽団と昔か ら決まってます。(笑)
私は、フェリックス・アーヨのを持っていますが、これはえ~、画像がこれしかなかったので・・・・
嬰へ長調 (変ト長調) ( F♯maj, G♭maj, Fis dur)
この調については、情報がありませんでした。 異名同音調の変ト長調でも調べたのですが、こちらも手がかりがありませんでした。
どなたかご存知の方、教えてください。宜しくお願いします。m(_ _)m
嬰へにしても、変トにしても、各々♯、♭が6個もつくので、曲によっては、むちゃくちゃ弾きにくい、ということになります。
で、名曲ですが、F♯では ベートーベン「テレーゼ」 ショパン「舟歌」、
G♭では ショパンのエチュードの「黒鍵」 「蝶々」、ドビュッシー「レントより遅く」 などがあります。
あ、それから、かの有名な「猫ふんじゃった」(作者不詳)がこの調です。
D♭のところでも書きましたが、この調もほとんど黒鍵を弾くので、ピアノでは柔らかい音が得られます。 そういえば、さっきの名曲も、ピアノ曲が多かったですね。
余談になりますが、今から約20年くらい前、当時アイドル歌手として絶頂だった Y口M恵 嬢の曲がほとんどこのF♯だったそうで、バックバンドを勤めたことのあるジャズミュージシャンのK氏が、「半音上げるか、下げるかしろよ、」とぼやいておられましたっけ。(半音上げるとG,下げるとFになって、演奏しやすくなるのです。)
たいていのジャズミュージシャンは、この調を見ると心の中で「ちっ、半音上げるか、下げるかしろよ」と思います。 全調で死ぬほどスケールやら、移調やらの練習はしているのですが、それでも苦手なのです。
あー、「Any key, OK」 のドラマーが裏山し~。
調の意味について その③ [音楽理論]
今晩は。時間がなく、なかなかつづきをアップできなくて、自分でも気になっていたんです~・・
だって、このごろ物忘れが激しくなって、うっかりすると何書いてたか忘れちゃいそう・・・・(^_^;)
実はリトミックのレッスンで、「青春アミーゴ」を踊るので、一生懸命練習してました。 笑わないでね~、もう手足がゆ~ことをきかなくて、大変・・・
では、今日はホ短調から。
ホ短調 (Em, Emoll)
残念ですが、この調に関してもはっきりとした情報を見つけることができませんでした。
こうなったら、ホ短調で書かれた曲をたくさん集めてきて、帰納的に推測をしていくしかないので、探してみました。
バッハ「マタイ受難曲」 メンデルスゾーン「バイオリン協奏曲」 チャイコフスキー「5番」 ドボルザーク「新世界」
人類史上最高の楽曲といわれている「マタイ受難曲」がこの調であること、同主調のホ長調が「神聖なる愛」や「天上の響き」を表すこと。
また、平行調であるト長調が、後で詳しく書きますが「楽しみ」を表すことなどから、ホ短調は「神聖なる悲しみ」 「透明感ある悲しみ」を表現する調ではないか、と推測されます。
殉教者の悲しみ、最愛の師イエスを3度も否みたペテロの声なき慟哭、聖なる死、そういったものを表しているように思えてなりません。
そうそう、レミ・ド・グールモンの古い長い詩で「むかしの花」というのがあり、その最後にこういうフレーズがあります。
「犬芥子、苦痛にほほえむ尼僧、隠れたる殉教者の光。
ヨブの涙といふすずだま、蒼ざめた瞼の下の涙、暗い頬の上の悲しい真珠。
紫苑、キリストの御最期のおん眼を象るせつない花。
犬芥子、ヨブの涙、紫苑、どんなに血の滴れる心よりも、おまへたちの方が私は好きだ。 滅んだ花よ、むかしの花よ。」
ホ短調はこういった感じを、表象しているのかもしれません。
また、ロマン派以後、ロマン派の調ともいわれています。 あのセンチメンタルな感じはこの調ならでは、なのでしょうか?
← たぶん私が持ってるのと同じだと思いますが。
リヒター指揮。 「マタイ受難曲」全曲
最近では「のだめカンタービレ」で、千秋が聞いて有 名になりました。
一生に一度でいいから、第1曲「来たれ娘たちよ、われとともに嘆け」と、第46曲「憐れみたまえ、我が神よ」だけでも、聞いて 人類の至宝です
スンマソン、今日はこれで勘弁ね。
調の意味について その② [音楽理論]
今晩は。では今日も引き続き「調」の持つ意味について、書いていきたいと思います。
変ホ長調 ( E♭maj, Es dur)
この調は、「神聖な愛」を表す、といわれています。
ホルンなどの管楽器がよく響く調なので、管楽器用の曲に多い調です。
ベートーベンがこの変ホ長調で「英雄」を作曲して以降、「英雄の調」ともいわれ、リヒャルト・シュトラウスもこの調で「英雄の生涯」を作曲しています。
「神聖なる愛」や使命感がなければ、きっと英雄にはなれないのでしょう。
この調で書かれた名曲は、上記のほかに、
ベートーベン「皇帝」 ブルックナー「ロマンティック」 などがあります。
← 実はこれ以外に画像がなかったので・・・・。
ベートーベンの3番「英雄」です。
変ホ短調 (E♭m, Es moll)
この調に関しても、情報がありません。
そして、この調で書かれた名曲もほとんどありません。
D♯m(嬰ニ短調)と言い方を変えてみても、同じ結果でした。
バッハ「平均律クラビア曲集第1集、8番の前奏曲」(フーガはD♯m)
シューマン「マンフレード」序曲
← ここは、渋~くケンプで決めてみましょうか。
グレン・ グールドとか、キース・エマーソンとかあっ
たのですが、8番は弾いてなかったのだ・・・・・・
「平均律クラヴィア曲集」で~す。
ホ長調 (Emaj,E dur)
やっとホ長調までたどりつきました。
あ~、先は長いぞ、この調子だといつまでかかることやら・・・・
でも、頑張っていきましょう
このホ長調は 「天上の神聖なる響き」を表現しているそうです。
だから、「魔笛」で、高僧ザラストロがこのキイで歌ってたのか!
わかったぞ~
ということで、長年の疑問が解けていくのはうれしいことですね。(^^♪
で、名曲は みなさんご存知の ヴィバルディ「四季」の春 、バッハ「ヴァイオリン協奏曲」 など、言われてみれば天国的な美しい曲たちです。
- アーティスト: リアス室内合唱団, ピータース(ロバータ), リアー(イブリン), クラス(フランツ), ブンダーリヒ(フリッツ), レンツ(フリードリヒ), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, モーツァルト, ベーム(カール), アルント(ギュンター)
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 1998/05/13
- メディア: CD