調の意味について その⑤ [音楽理論]
今日もサクサクなので、頑張って早く12調を仕上げたいです。 この後、ジャイアント・ステップと、ケプラーが考えた惑星が奏でる音について、書きたいので。 (勝手に予定を立てていますが、自分のブログなので悪しからず。)
今日はF♯mからですか。
嬰へ短調 ( F♯m, Fis dur,)
この調に関しても、帰納的手法を使うしかないようです。
この調で書かれている名曲は、 ハイドン「告別」 ブラームス「ハンガリー舞曲5番」(ただしピアノ連弾版のみで、管弦楽ではト短調) ラフマニノフ「ピアノ協奏曲1番」
といったところで、ほとんど曲がありませんでしたが、ちょっと激情的な曲が多いかな?っといったところでしょうか。
ハイドンの「告別」ですが、彼はエステルハージ侯爵家のおかかえ楽長で、毎朝、殿様に拝謁、舞踏会の内容、来られるお客様の好み、殿のご機嫌の良し悪しなどを考慮して、ふさわしい曲を作曲、そしてオーケストラにレッスン、本番といった忙しい日々を送っておりました。
仕えていた侯爵は「豪奢侯」といわれるほどの贅沢好き。 ベルサイユ宮殿を模して、エステルハーザという夏の宮殿を建て(今のハンガリーにあった)そこへ拠点を移し、毎日のように宴会(?)やオペラを催します。
楽団員たちも、それまでいたアイゼンシュタットを離れ、エステルハーザに移りますが、ホームシックでアイゼンシュタットに帰りたい楽団員が出てきました。
そこで中間管理職のハイドンは、一計を案じます。
殿様に直訴するわけにはいかなかったので、オーケストラが自分のパートを演奏し終わると、立ててあるロウソクを吹き消して退場する、そして一人、また一人といなくなり、曲が終わる頃には真っ暗で誰もいない・・・。 という演出をして、豪奢候に楽団員の気持ちを伝えた、というあまりにも有名なエピソードがあります。
それで、侯爵はわかったんだろうか?という疑問は残りますが。
値段を見てびっくり!
な~んと 1050円 の廉価版
キムタク夫人の歌もF♯mが多いそうです。
ト長調 ( Gmaj, G dur)
わ~い、ト長調までやってきました。 あと少しですね。
ト長調は 「単純に楽しいこと、和やかな田舎の人、誠実、軽快、ユーモラス、男性的」 を表すそうです。
ト長調の名曲は バッハ「ブランデンブルグ3・4番」 ハイドン「驚愕」 「軍隊」などなど。
先ほどF♯mで触れましたが、実はト長調は「ハイドンの調」ともいわれています。 また、フルートの調とも。
段は 1050円。 お値打ちかも~。 近頃はいい演
奏が安く聴けて、ありがたいです。
バッハ 「ブランデンブルグ協奏曲」
ト短調は 「絶望に打ちひしがれた悲しみ」を表し、モーツァルトでは「死を予感させる」調である、と言われています。
名曲ですが、モーツァルト 「交響曲25・40」 チャイコフスキー「冬の日の幻想」 タルティーニ「悪魔のトリル」などがあります。
この「悪魔のトリル」ですが、悪魔だからニ短調じゃないか?と思ってたら、ト短調でした。
タルティーニの夢の中で悪魔が弾いていた曲を写し取った、といわれる超難曲ですが。 悪魔がなんで、絶望に打ちひしがれているかというと、
キリスト教的地獄と、仏教的地獄の違いを知らないと、これはわからないですね。 私たち日本人が理解しているのは仏教的な地獄で、改心すればご赦免があって、出てこられる地獄なんです。(あ~、ありがたい!)
けれども西洋的な地獄というのは、いったん堕ちると未来永劫、絶対に出てこられない、恐ろしいところなんだそうです。
そりゃ、絶望的になるだろ、悪魔だって。 どんなに反省したって、許してもらえないんだから・・・・。
それに悪魔っていうくらいだから、積極的に悪いことしてるだろうから、ちょっとくらい反省しても、まー、ムリだろ、絶望的ですね、出てくるの。
打ちひしがれても無理はない。 というわけで、悪魔のニ短調じゃなくて、絶望のト短調になったんじゃないですかね?(^_^;)
このバイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」はあまりにも難しいので、タルティーニには指が6本あったから、やすやすと弾けたのだ、という伝説まで生まれました。
どんな曲かな~?って思っている、そこのお兄さん、お姉さん。
ふっふっふ。い~いところがありますぜ。( ..)φメモメモ
ここで、聞けます。 昔の録音なので著作権はとっくに切れているみたいです。
http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=30 ← ゲルハルト・タシュナー演奏
いや~、こんなのがタダで聞けるなんて、い~い時代になりました
ありがたい、ありがたい。
コメント 0